マカロン ド オキヨ(4)『アップルパイ』

兵庫県西宮市、阪急甲陽線・苦楽園口駅から徒歩3分ほど。私たちの地元です。住宅街に週末だけ(金曜日と土曜日の午前中)オープンする「マカロン ド オキヨ macaron de O-KI-YO 」さん。マカロンがお得意な若い主婦、若林清子さんがあまりの評判の良さに、ついに自宅の玄関先を週末だけお店に変身させ、2017年2月に営業開始。お菓子教室も運営。
まだ小学校低学年と思しき二人のお子さんがいて、それだけでもお忙しい年頃でしょう。が、彼女の“お菓子愛”はとどまることを知りません。マカロン(オーダーマカロンも人気)以外にもどんどんいろいろなお菓子のリクエストを受けるようになりました。今ではパイタルトプリンシフォン、クッキー、オーダーケーキ、他にも米粉をつかったもの、等々。黒板に手書きでびっしり。それぞれにファンもついていて、お客さんたちは自分のリクエストを聞いてくれる“マイパティシェール”として愛しているよう。お抱えパティシェールですね。贅沢!

毎週訪れるリピーターも大勢いて、大盛況。「皆さんに応援してもらっていまーす」と謙虚なオキヨさん。
でもその謙虚さとは裏腹に、味わいは素人にしておくのはもったいないレベル。ご近所以外の方にも注目していただきたくて、今回の第19回「3.14=π(パイ)の日R」キャンペーンにお誘いした次第です。
オキヨさんも「こんな錚々たる人たちに交じっていいのぉ」といぶかりながらも、快諾。だって、ご本人曰く「私のアップルパイ、とっても美味しくって大人気なのですよ!」と自信作ですからね。
ということで、対象商品は秋冬にすでに大好評の『アップルパイ』をキャンペーン用に少しアレンジして作ってくれました。パイの日キャンペーンヴァージョン、特別仕様ですぞ。
3月中はなんとか用意できそうです。一人で作っていて、完全なる“手折り”ですから、数には限りがあります。ご注意あれ。


●『アップルパイ』  辺9.5cm 高さ5.2cmほど。
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おぉ、飴色の林檎、いやダークな色の林檎のパイです。
やけに色黒さんだなぁと思って眺めていると、「タルトタタン風のアップルパイです」とニコニコ。

強力粉、薄力粉1対1。ドルチェを使用。もちろんパイシーターなんてございませんから、正真正銘の手折りのパイ生地。絶滅寸前の希少パイかも! あはっ。
バターは四ツ葉の醗酵、3ツ折り7回。空焼き。その上に、バターカラメルソテーしたサンフジを40分ほど煮込んでタルトタタンの林檎のようになったものを載せて、もう一度焼いています。
キャンペーン仕様として、焼き上がりにカスタードを絞って、別焼きで何回もカラメリゼ(粉糖)したパイのプレートをちょいと被せて、完成。

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ホホオーッ、重厚な姿じゃないですか。まず一口…… 、サクザクッと痛快な響きとともにバターの香り、焼き込んだ粉の香りが芳醇に立ち上がってきます。
ん、7回も折った割には生地が潰れていませんね。鱗片が大きくまっすぐ。デトランプをよく捏ねて、丁寧に折っていることが伝わってきます。

合いの手は、しっかり煮込んだ林檎。砂糖を多用していないのに濃厚です。たしかに、ほとんどタタン。タタン好きには堪りませんね。トロリと溶けて生地と一体になってくれるので食べやすさもあります。
さらに、バター多めのカスタードがこれまた極っています。甘味や旨味を補い、より豊満な味わいのアップルパイに仕立てられているのです。上に載せているパイ生地でカスタードを掬って食べれば、ミルフィーユ風にも味わえるし、ふふっお得感倍増。

うんいいねぇ、なかなか見掛けない“タタン風アップルパイ”。「私お菓子愛してますっ!」と元気よくお菓子への深い愛を語ってくれましたが、その本気度が手に取るように伝わってきました。やるなー、お清さん!

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以前はお店の場所が分かりにくく、秘境と呼ばれたこともあったようですが、いまではモダンな暖簾も下がってぐんとお店っぽくなりました。着実にファンが増えているようで、小さな冷蔵ケースが3つに増え、キッチンにはオーブンが増殖中だとか。お客さんの8割がリピーターということからも、味の良さが証明されているといえるでしょう。
時折前を通ると、お菓子教室の最中でしょうか、明るい笑い声が聞こえてきます。本来、お菓子作りはそういう幸せな家庭から生まれるものなんだなぁと、原点を確認させてもらったような嬉しさを感じました。佳きかな佳きかな。

●『アップルパイ』405円  (※内税)
●「マカロン ド オキヨ」
 兵庫県西宮市石刎町  E-mail 072904050625k@gmail.com  営業日/金曜9:30~18:00頃 休憩14:00~16:00、土曜 午前中