2019年3月オープンの新店、ケークスカイウォーカー(1)『リュンヌ』『ヴルーテ』

神戸市、元町駅から山側に鯉川筋を上って道が細くなって50mほどのところにある「ケークスカイウォーカー」さん。2019年3月12日オープンの新店です。
今年の8月に焼き菓子だけを「パイ日和おまけ」でご紹介していましたが、ようやく待望の生菓子のご紹介です。
田中隆亮シェフは地元神戸の企業を複数経験し、半年後に転職が決まっていたにもかかわらず、「ボン ヌーベルラ ガトー」(オープン当初注目を集めたパティスリー)の立ち上げシェフに抜擢され、商品開発からお店の方向付けまで任された凄腕。その後も多くの企業から能力を見込まれて、顧問やシェフという立場で才能を発揮してきました。
「ボン ヌーベル」時代にお目に掛かっていたのですが、10数年を経ての再会。食べる前から前のめりになって、期待しまくっています。


●『リュンヌ』  径7cm 高さ6cmほど。
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凛とした美しい姿。トップの丸いプラックチョコは、lune のイメージ。満月ですね。
少しアーモンドプードルの入ったパートシュクレに、パータグラッセを薄く塗っています。ミルクチョコとパッションフルーツを併せたガナッシュを流し込み、表面は乾燥防止にナパージュヌートル。
その上に、ミルクチョコのシャンティ。その中にはパールクラッカンがチラチラ。
トップのプラックはシェフ曰く「64%の黒を白で半々に割ったもの」(黒を白で割るって、なんだか詩的な表現)。チョコはチョコヴィックのセイロン。

わぉ、ガナッシュがいい、は~っいいですねぇ! 
チョコの甘さを予測しているとビックリするくらいの酸っぱさ。でもまったく嫌みのない奇麗な甘酸っぱさ。ミルクチョコがふくよかで奥行きのある旨味を醸し出しています。
プラックでほんの少しチョコ感を補っているのも、食べた後の印象を強めているようです。シュクレのサクサク感に加えて、パールクラッカンのカシャと時折品良く弾ける食感も食べ進める上でいいリズムを刻んでくれます。
素晴しい味わい、見事な構成。期待しただけのことはありますね。ふうっ!



●『ヴルーテ』  径7cm 高さ6cmほど。
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同じパートシュクレにチーズのアパレイユを流して焼いています。焼きは浅め。アパレイユはキリのクリームチーズにヴァニラを少し多めに入れ、生クリームとレモン果汁。
中央付近に檸檬のコンフィを少量置き、38%とやや軽めのシャンティをたっぷりと。トップにもう一度檸檬のコンフィ。

焼いているにも関わらず、アパレイユはほとんどクリーム状態。とても滑らかです。
そう、菓名 veloute ビロードのような、にぴったり。ちなみに粉の量は極端に少ないそうです。チーズアパレイユの滑らかさ、檸檬の香気を帯びた清らかさ、と同時にシャンティのふんわり感とミルクの香りに満たされて …… わーい、幸せ!

とても清らかでスッキリとしたケーキを食べているという感動に包まれて行くのですが、食べ終わってみるとあら不思議。
後口にチーズの風味や塩気が感じられ、「嗚呼いいチーズを食べた~ぁ」という満足感に覆われるのです。そういった余韻も含めて、いいですね。これまたお見事。


商品開発に長年携わってきた経験から、節度を保ちつつ、過不足のない落ち着いた美味しさ、しかも新鮮な刺激のある味とはどういうものなのかを熟知しているように感じました。
このセンスと技でどれほど刷新されるのか、クラシックなアイテムも食べてみたくなりますね。

●『リュンヌ』530円  『ヴルーテ』540円  (※内税)
●「ケークスカイウォーカー」
  神戸市中央区中山手通4-11-7  TEL078-252-3708  定休日/不定休  営業時間/10:00~19:00

※ブログ「パイ日和おまけ」では、こちらのお店の『モンブラン』『バナナチョコケーキ』をご紹介しています。

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