キャトル・ノワール(2)『ペカン・キャラメル』(ピーカンナッツ&キャラメルパイ)

兵庫県西宮市、私たちの地元・苦楽園のお店「キャトル・ノワール Quatre Noir」さん。バルなのですが、毎月1品予約制のホールケーキ紹介の紙が店頭に張り出されています。その趣味がとても良くて、毎回欲しくなるのです。
ここ最近では「フジウ」さんでお馴染みの『アルカザール』、真夏を迎えてトロピカルカクテルをアレンジした『ケーク・ピニャコラーダ』、チェリーの季節に『バスク・スリーズ・ピスターシュ』、その前は『リコッタチーズとクルミのタルト』といった具合。どれも喉から手が出るほど欲しかったのですが、予定が立て込んでいて、二人でホールはちときつい。
ということで、泣く泣く我慢していたのですが、今回は、やはりほかにも食べる予定があるというのに矢も楯もたまらず、買ってしまいました。
だって、大好物のピーカンパイなのですよ。「パパジョンズ」さん以来、久しぶりの出会いなのでした。

●『ペカン・キャラメル』  径20cm 高さ3.2cm 570gほど。
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おっリボンを纏った姿、奇麗です。びっしり端正に並べられた pecan、シンプルな姿をここまで美しく見せるとは、腕利きです。
ごく薄のブリゼ(塩気は淡くフォンセに近い印象)に、よく焦がしたカラメルを流し、クレームダマンドを詰め、ピーカンナッツをびっしり敷き詰めて焼き上げ、粉糖で真っ白にお化粧。

quatrenoir_pecancut.jpgいざ一口頬張れば、わぉ美味しいッ! 
カラメルのほろ苦さがいいです。ダマンドと調和して苦さを楽しみつつ、抵抗なく甘さと共に一体となった美味しさを味わえるのです。どこか豊かで懐かしい感じがしないでもないのは、きび砂糖のなせる業なのかもしれません。

さらに。ダマンドのしっとり・なめらか感も、優しさを強調しているような。とろとろクリームのようなとろけ具合、へぇ珍しい。
おそらくですが、ブリセの薄さ(底面は2mmにも満たないレベル。サイドの厚いところでも5mmほど)のせいで比較的短時間で焼き切ることが出来るのではないでしょうか。それでダマンドの水分が飛ばずに、ふっくらではなくしっとりが特長となるダマンドが実現しているのでは? 

quatrenoir_pecan1.jpgさて、もう一つの主役であるピーカンナッツ。
よく焼き込まれて香ばしいことこの上なし。普通の胡桃のように渋みがないので、とても食べやすく、心地いい食感といい、甘い味わいと深いコクが楽しめます。カラメルの強さを前にしても少しもひけを取りません。
このパイでは、きっぱりとした商品名から分かるように、カラメルがダブル主演に躍り出ていますが、元々主役をずっと張っているべきピーカンが貫禄勝ちといったところですね。

追い打ちをかけるように芳醇なラム酒の香り、ふうぅ~っ! 満足度をこれでもかと高めています。
たっぷり甘いパイですが、オーセンティックなアメリカンスタイルだとべったり濃厚なコーンシロップを使うことが多いのです(それはそれでOh!アメリカンてな感じで大好き)。アレンジとしてはメープルシロップも。そこをグラニュー糖のカラメルにすることで、キレのいい甘さを実現しているのではないでしょうか。
うんうん、満足満腹、お見事です。


オーナーパティシェールの野々宮有里さん。数寄者ですねぇ、ケーキに深く通じていて、おまけに趣味がいい。以前に『タルト杏COCO』を食べたときも思ったことですが、ケーキ専業でないのがもったいないくらい。
毎月発行している紙媒体「キャトノワ通信」(いまどき手書きのコーナーもあったり、内容も独自路線だったりとなんだか気に入っています)によると、このお店にはマスターの他に中島純さんというシェフがいて、気の利いた一品もあるようなので軽い食事&呑ん兵衛にもうってつけのようですよ。

●『ペカン・キャラメル』2700円  (※内税)
●「苦楽園場末フレンチバル キャトルノワール」
  兵庫県西宮市南越木岩町11-13-102  TEL0798-78-3065  定休日/火曜・第3月曜  営業時間/16:30~24:00

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