パティスリーリョウ(16) 『粒餡パイ』『エスカルゴ』

大阪府八尾市、JR大和路線・久宝寺駅から2分ほどのところにある「パティスリー リョウ」さん。地域一番店として大人気のお店。
シェフの隅田龍介さんは「3.14=π(パイ)の日 R 」キャンペーン(第18回)参加店のなかでも、指折りのパイ名人。つねに3ツ折り6回の基本パターンなのですが、デトランプのコネや伸ばし方、ピケの打ち方などで自在に浮き方、食感をコントロールしています。
毎年新作登場、という驚異的なお店です。さて今回はどんなパイなのでしょう。毎年のことながら、わくわく!してしまうのです。


●『粒餡パイ』 9×9cm 高さ3.2cm 120gほど。
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おっヴォリューム満点! 
むむ、これで324円? 嘘でしょと言いたくなる価格設定です。
このご時世、ちょいと涙が出そうです。

パイ生地でたっぷりのアーモンドクリームと粒餡を包んでいます。
珍しく“和”感覚を取り入れていると思ったら、シェフは最近美味しい『豆大福』に出会って、ちょっとしたあんこブームとのこと。
それも某有名行列店のものではなく、「その近くのお店のが凄く良かった」なんて、世間の評判に左右されないリョウさんらしいな。

じつは、“餡・バター・パイ”って黄金の組合せです。不思議なほど、あんことバターなど乳製品はピッタリの相性。そう言えば、ダマンドってヨーロッパにおけるあんこのような存在。これまた最高の相性、折り紙付き。
それに、トドメを刺すようにたっぷりのアプリコットのナパージュ。この甘酸っぱさが、華を添えています。わぉ!

画像今回は少し生地をコネてコシを出した強めのパイ。
流石、完璧に焼けていますね。鱗片は小さい方ですが、パリパリッと小気味のいい食感で存在感を高めています。その端っこの痛快な食感といったら! 
ダマンドと粒餡の組合せが豊満なので、この強さでぴったりのバランス。

これだけの大きさを息も吐かずに夢中になって、ぺろりと食べ切ってしまいましたぁ。こういう衒いのないストレートな美味しさ、う~んやっぱりいいですねぇ。いやはやお見事です!



●『エスカルゴ』  4×2.3cm 厚み1.5cmほど。
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焼菓子コーナーの定番のパイ。
登場して随分経つのにご紹介が遅れてしまいました。

パイ生地をクルクルと巻いて小口切りにして焼いたもの。両側から巻き込めばパルミエ。片側からだと端っこが少し解けてカタツムリ(エスカルゴ)風に。

このパイ生地はかなり繊細でサクサクとした軽さが身上。ほんのりとシナモンを利かせているのがとても上品。

画像口寂しくてささやかな甘味が欲しいという欲求にぴったりマッチした、ほんの小さな一口菓子です。こういうパイが当然の顔をしてつねにあるのが嬉しいな。




いずれもシンプルきわまりないお菓子なのに、パイの表情がまったく違っています。パイの可能性の大きさを感じずにいられないですね。
美味しいパイに出会いたいなら、遠くからでも、行こう龍華町へ。



●『粒餡パイ』300円  『エスカルゴ(3個入)』80円  (※外税)

●「パティスリー リョウ」
  大阪府八尾市龍華町2-1-20  TEL072-999-4717  定休日/水曜  営業時間/10:00~20:00