ブーランジュリー&パティスリー ラ・フルネ(2)『カレーパイ』

大阪、地下鉄四ツ橋線・肥後橋駅の北出口から地上へ出ると土佐堀通りに出ます。西へ3分ほどの信号を渡って右へ。橋の手前にあるパン屋さんが「ラ フルネ」さん。
外観はパンのお店なのですが、じつはシェフ春日崇宏さんはお菓子も主力とする、本職のケーキ職人でもあるのです。
今回「3.14=π(パイ)の日R」キャンペーンに初参加。嬉しいことに、意表を突くパイを焼いてくれました。3月1日~14日まで販売予定です。


●『カレーパイ』   斜辺2.5cm 底辺2cm 高さ1.3cm グロス80gほど。
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やったぁ、カレーパイだっ!

サレ系のカレー味のパイ、誰か作ってくれないかなぁとずっーと待ちこがれていたのです。
たしかずっと以前に、東京都八王子の名店「ア・ポワン」さん(2012年閉店)の『アリュメット・オ・キュリー』に出会ったのを筆頭に、数回のみ。なかなかないんですよね。

パカッと袋を開けた瞬間、マサラの香りがぐんぐん立ち上がってきます。
指で摘んでポイッと放り込めば …… わぉ美味しいっ! 

さくさくっさらさら~と軽やかなパイ、ん、ナッツも香ばしくカリコリッ。
カレー風味が食欲を刺激して、止められない止まらない魔界へ突入。嗚呼!


普通折りの3ツ折り5回というノーマルパターンですが、粉がフランスパン用の中力粉+ちょびっと薄力っぽいのも入っているとのことで、グルテン少なめ。しかも、デトランプをあまり捏ねていないのではないかと思わせるほど、サクサク、サラサラの軽快な食感。

もうこれだけで、ホウ! てなもんですが、なんとなんとカレー味。胡麻やチーズは時々あるのですが、より“そそる度”の高いカレー。
しかもですよ、普通卵などに溶いてペーストにして塗り付けて焼くのですが、いきなりマサラをまぶしてしまったのです。これが、じつにいいのです。


画像マサラはご近所の京町堀にあるインド料理店「ナビン」さんのもの。
私事になりますが、30年近く前に「ナビン」さんの隣のビルにあったマーケティングの会社に勤めていて、美味しくてよくランチに通ったお店。

インドで普通におやつとして食べるというカレー風味のナッツ類、アーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツ、松の実、そしてレーズンがたっぷり入っているのですが、ナビンさんから教えられたものをそのまま活かして、パイと合わせてしまいました。
辛みを和らげるためのレーズンがいい仕事。

そして、パイにも甘み付け。カラメリゼではなく、デトランプにグラニュー糖を加えているのだそうです。
あからさまに甘い訳ではないですが、ナッツ類も噛み締めるほどに甘みが湧いてきますから、塩味のままだったら、パイだけが浮いていたかも知れません。
なんとも一体感のある絶妙なバランス。


画像マサラの香りが良く、軽いピリ感、そしてフッと鼻に抜けるクミンの香り。いかにもカレーらしいカレー。

シェフ曰く「すでに1周回ってきた味ですね。経験豊富なナビンさんだから出せる味。僕には無理です」と、肩の力の抜けた味わいが気に入っている様子。
ナビンさんは春日さんの実力を認めるからこそ、マサラを使ってと持ってくるし、春日さんもナビンさんの力量と経験を尊敬する。職人同士の交流があって生まれた味。

春日シェフにもインド流リラックス精神が伝染ったようで、最高級の美味しさでありながら、日常的なスナックとしてのお気楽さを宿していて、パクパク食べてしまいました。

お皿に可愛く盛り付けてビールのお伴に、はたまた、歩きながらもいいな。素敵なスナックですね。
いやあ、げにげにお見事です!



あるパティスリーのスタッフがよく通っていると聞いていましたが、その気持ち分かるなぁ。うんうん。
正直に白状しますと、春日さんのパイには毎度驚かされています。長年もう何万個パイを食べてきたにも関わらず、おぉと唸ってしまうのです。
技術的にも非常に高度なものを持っていますが、アイデアの自由さにも感心します。それがアイデア倒れに終わらず、味が狙い通りにピタリと決まるところ、いやはや素晴らしいの一言。



●『カレーパイ』量、価格未定
(※今回は試作品で、袋詰めの外観はほとんど変わりませんが、もう少し袋が大きくなるかもしれないということなので、サイズ、目方はあくまで参考資料です)

●「ブーランジュリー&パティスリー  ラ・フルネ」
  大阪市西区土佐堀1-4-2  TEL06-6147-5267  定休日/月曜、他不定休  営業時間/10:00~20:00