フラウピルツ (1)  『エルザサー アップフェル クーヘン』

2010年11月に京都、白川通りと北大路の交差点から東南へ2、3分のところにオープンした「フラウピルツ」さん。
Frau Pilz = キノコ夫人と名乗る、キノコ好きの宮下あゆみこさんが一人で作る、ドイツ菓子のお店です。キノコの可愛い置物などがあり、そういえば、キノコ型の『バニラキッフェルン』も。そうそう、玄関のセメントの床には、キノコ模様を自分で型押し。お店のシールもキノコのイラスト入り……と、キノコづくし。さて、何回“キノコ”と書いたでしょう? むふふっ~。
カフェも併設していますが、小さく可愛いお店です。派手な飾りのない、素材の本質をそのまま伝えるドイツ菓子に憧れて、この道一筋の人のようです。
その素材の本質的な美味しさを伝える、タルトを食べてみました。


●『エルザサー アップフェル クーヘン』 辺10.5cm 高さ3cmほど。
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ELsasser Apfel Kuchen アルザス風リンゴケーキ。

アルザスだからフランス風かというと、そうではありません。
ドーデの“最後の授業”で知られるように、ドイツとフランスでやったり取ったりしている地域。ドイツの色合いの強い地域です。いやむしろ、ヨーロッパの後進国扱いされてきたドイツのことですから、ここがドイツ食文化の先進地域だった可能性もありますね。

それはさておき。
パートシュクレにリンゴのスライスを並べ、卵と生クリームのアパレイユを流し、上にシュトロイゼルを振り掛けて焼いています。
リンゴはエル・コープから仕入れた低農薬のもの。食べ手の健康のことも考えて、仕入れにお金を使ってくれています。美味しければいいとはいえ、やはり嬉しい。
シュトロイゼルにシナモンが入っていて、食感だけでなく香りも決め手になるアクセントを提供してくれています。

シュクレもサクサクと軽く、リンゴもアパレイユのコクが加わって旨味を増しているし、美味しいですねぇ。
シュトロイゼルの品のいいシナモンの香りが特筆ものかな。口元へ持ってきた時にフッと香って、たちまちこのケーキに引き付ける力がありますね。
シンプルなケーキですが、丁寧に手を掛けることで、グンと美味しくなって、焼きっぱなしのパクパク食べるためのお菓子が、一目置かなければならないレベルに達しています。



キノコは暗く湿ったところが好きなはずですが、こちらの「キノコさん」は明るくカラリと晴れた清潔な印象。
お菓子も清潔で、後口の奇麗な味わいが魅力です。なんだか値段も安いし。どんどん新しい商品を作って欲しいですね。今後の成長を見守って行きたい新店です。



●『エルザサー アップフェル クーヘン』300円

●「フラウピルツ」
 京都市左京区一乗寺樋ノ口町19-6  TEL075-712-7517  定休日/日曜・月曜+不定休

※ブログ「パイ日和・おまけ」(http://pie-omake.at.webry.info/201103/article_7.html)にも、このお店のお菓子を紹介しています。よかったら、どうぞ。