コムシノワ (5) 『ミートパイ』『パプリカのキッシュ』

神戸のレストラン「コムシノワ」さんは、大阪・なんばの高島屋百貨店に販売スペースを持っています。ここはレストランの商品だけでなく、「ブーランジュリー・コムシノワ」のパン、「フリュティエ・コムシノワ」のケーキも買える、便利なお店です。
いまや一大コンツェルンのように成長しましたが、こちらが元々神戸・南京町のスタート地点で“パティシェ・トレトゥール”をオープンしたときから、ケーキもキッシュなどの惣菜も置くお店だったのです。それぞれが専門化して、独立したお店に発展しましたが、高島屋のスペースで再び原点のスタイルを展開しているといったところです。


●『ミートパイ』 7×10cm 高さ4cm弱 110gほど。
画像

ショーカードには、ボロネーゼ風ミートパイと書かれています。スパゲッティなどでボロネーゼと言えばミートソースを指して使われています。
ここでは“ミンチ肉を使った”という程の意味でしょうか。
ハンバーグ風のひき肉の固まりが入っています。

ごくごく標準的なイメージのミートパイ。
パイ生地はよく焼けていて香りが高く、いい味を出しています。ハンバーグ風の肉は、比較的大人しく食べやすい味付けだと言えるでしょう。

画像

もう少し香辛料の刺激があってもいいかな、とも感じますが、百貨店という万人向けの売場。まあ、こういう安心できる味が手近にあるというのもいいですね。








●『パプリカのキッシュ』 辺9cm 高さ4cm(本体部分) 150gほど。
画像
こちらはかなり面白い、個性的なキッシュですね。
サクッとしたパータフォンセの生地の上に、パプリカのクリームで和えたジャガイモの薄切りがたっぷり。
その上にパプリカのマリネ、そしてカボチャ薄切りの炊いたもの、またパプリカのクリーム。そしトッピングはアンチョビのクリーム。

まず、パプリカの色が目立っています。それ自体の赤も、クリームのサーモンピンクも。
味はアンチョビがよく利いていて、パプリカと好相性。パプリカの独得の香りとのマリアージュが功を奏しているようです。
アンチョビの塩気がやや強い分、ジャガイモがたっぷりあることや、カボチャの甘みで中和されることなど、全体によく作り上げられています。

ただ、パプリカの薄い透明の外皮が固くてナイフで切れなくて、食べる時にぐずぐずに崩れてしまいました。それと、その皮の強さが目立ちすぎて、少し残念だったかな。



開店時からいる女性スタッフの話では、ケーキ売場にスペースがあるので、どうしても惣菜は注目されにくいと、ちょっと悲しそう。開店当初置かれていたという鶏の形に作られた『チキンパイ』もあまり売れないで止めているとか。この日は、本当は『チキンパイ』が目当てだったんですけどね。こちらも少し悲しい。
パンだったら、お菓子パンも食事パンも両方あってなんの不思議もなく買っている人たちが、なぜケーキ売場で塩あじの惣菜に躊躇するのでしょう。日本人の先入観の強さに今さらながら驚いてしまいます。
それがなけば、このお店はもっと魅力的で使い勝手のいいお店として、より充実した展開ができるのではと思うのですが…。



●『ミートパイ』420円  『パプリカのキッシュ』420円

●「コムシノワ」
 大阪市中央区難波・高島屋東館BF1  TEL06-6631-1101(代)  定休日/無休