ハイアット リージェンシー京都/セッテ (1) 『マロンクランブルタルト』『チョコレートタルト』

京都・東山の三十三間堂隣あるホテル、ハイアット リージェンシー京都。開業1年です。2階にイタリア料理の「トラットリア セッテ」があります。そこに併設されているペストリーブティックに初めて足を運んでみました。
トラットリアに併設されているけれど、パンやケーキはイタリアンにこだわったという訳ではありません。本格イタリア菓子を期待していたので、すこし気落ちしましたが、ケーキの姿を見て、そんなことはどうでもよくなりました。
だって、美しくシャープな印象のケーキだったからです。いかにもシティホテルメイド、といった佇まい。これは食べなきゃと、迷わず購入しました。
今回、折りパイの商品は見当たらなかったので、タルトを2種類ご紹介しましょう。


●『マロンクランブルタルト』 辺11cm 高さ2.5cmほど。
画像常温で販売されているタルトです。
ナイフを入れてもすっと切れないほどの固いタルト生地。
なかには、濃い味わいのクレームダマンド(フランジパーヌでしょうか)、大きめな渋皮付きの栗の甘煮が2個半、ごろごろと入っています。表面にはつぶしたクランブルがビターッとかためて貼付いています。
これは、ほかのケーキと比べて見かけは素朴でパッとしませんが、しかし、食べ進めていくと…おっと唸ってしまいます。
全体にゴリゴリ! とした歯触り、甘味もきちんとしていて、深い味わい。なんとも力強いタルトです。

ふわふわ柔らかとろとろ大人気の昨今、ゴリゴリ、という表現をした場合、ふつう褒め言葉には聞こえませんよね。
ところが、です。このお菓子に限っては褒め言葉。
タルト生地をはじめ、ダマンドや栗、クランブルそれぞれが強い個性の持ち主なので、力が拮抗。全体が強さというキーワードで繋がっているので、一体となって美味しさに勢いが生まれています。
なかでも、クランブルの固い食感といったら! 卵白かなにかで固めているのでしょうか、クランブル特有のザクサク感を飛び越して、より強くしっかりした食感。なかなか出会えるものではありません。
タルトとクレームダマンドと栗とクランブル。ごくごく普通の定番の組み合せが、食感という切り軸によって、こうも個性をもったものに昇華されるのですね。ふむ、面白いっ。



●『チョコレートタルト』 辺11.5cm 高さ2.5cmほど。
画像こちらは、冷蔵ケースで販売されています。
先程のマロンよりは柔らかな食感のカカオのタルト生地。
そこに、ねっとり、しっとりしたガナッシュ(ヴァローナのカカオ70%をベースにしているそうです)。表面には泣かないカカオパウダー。
この3つのシンプルな組み合せです。
口に運ぶと、クリームが舌に絡み、一呼吸おいてじんわりと溶けて、たっぷりの上質な生ショコラを食べている感じです。
う~ん…カカオの芳醇な香りとほろ苦さ、ねっとり濃厚さ。そして、時間差攻撃のように、タルトのさっくりとした食感も加わってきます。
シンプルに徹して、とことんチョコの美味しさを追求した結果、逆に目立っていて、存在感のあるタルトに仕上がっています。極上です。



どちらも、どっしりとした重量感があります。力に満ちた大人のタルト、という印象を持ちました。それは味わいだけでなく、サイズからも言えるでしょう。食いしん坊も喜ぶ大きさ。しかも、380円とリーズナブルです。
このところ、ホテルのケーキは覇気がないなぁとつまらなく思っていたので、嬉しいブティックとの出逢いでした。



●『マロンクランブルタルト』380円  『チョコレートタルト』380円

●「トラットリア セッテ trattoria sette/ペストリーブティック」(ハイアット リージェンシー京都)
 京都市東山区三十三間堂廻り644-2  TEL075-541-3204  定休日/無休

※ブログ「パイ日和・おまけ」(http://pie-omake.at.webry.info/)にも、こちらのパイ以外のケーキ紹介しています。よかったら、どうぞ。