パパジョンズ (2) 『ルイジアナ・パンプキンパイ』

京都でチーズケーキが圧倒的に指示され、4店鋪を持つまでになった「パパジョンズ」さん。
90年のオープン間もない頃から、京都へ行く機会があれば立ち寄る習慣になってます。
さて。こちらにはパイもあります。前回は『ピーカンパイ』(06年7月31日登場)、折りしも今日は冬至なのでかぼちゃを使ったパイご紹介しましょう。


画像●『ルイジアナ・パンプキンパイ』 一辺10cm 高さ3.5cm 110gほど。
パイ生地はクラストタイプ。ザクザク、ボロボロとした食感。甘味も塩気もなく土台の役割。
そしてフィリングのカボチャ。しっかりスパイスの香りが利いています、しっかり! です。
まず初めに断わっておきましょう。スパイスが苦手な方はご用心を。

うわぁ~ 、食べる前から香っています。カルダモンです。
カレーなどにも使われる高価なスパイスで、品のよい香りに仕上がる貴重な役割を持っています。
香りのおかげでカボチャのミルク煮込みがお袋の味のレベルをはるかに超えて、気品のある逸品に変身。ほかにシナモンやナツメグのような香りもしているよう。ほかにももっと混ざっているのかもしれません。
ともかく、スパイシーな香りに満ちたカボチャ。
冒険のように感じるでしょうが、一度口にしてしまうと、カボチャは本来このように香りづけして食べるべきものかも…と思わせるほどのフィット感。
ちなみに、このパンプキンパイに関してはかなり甘さは控えめ。カボチャ自体の甘味に少しミルクの甘味を加えるだけで十分という感じです。濃厚さは、香りによって作り出されています。


オーナーのチャールズ ローシェさんは故郷ニューヨークはもちろん、アメリカのケーキレシピ、そして世界中を旅してさまざまな国のケーキレシピをストックしておられるそうです。そのなかからこれぞというものをお店のレパートリーに加えているようですから、どの商品も美味しいのが当たり前。
それと、少しお値段が高めですが、ポーションが大きめなことと、素材の質がいいことを考えれば納得です。ケーキに添えられることの多い生クリームを、一度なめてみてください。その香りの豊かなことに驚かれるはずです。
でも、お店のスタッフの方にそのことを誉めても「当たり前のものを使っているだけですよ~」と些細なことを誉める人だと思われてしまうほど。それくらい、素材の質はどれも高いということでしょう。
だからこそ、どのパーツをとっても奥の深い味わい、豊かな香りに満たされて、いいものを食べたという充足感に浸れるのだと思います。

「パパジョンズ」のケーキを食べていつも思うのは“暮らしに根付いたレシピは強い”ということ。頭で考えたレシピではなく、土地の環境、生産物、暮らし振りによって時間をかけて培われてきたレシピはそれだけ多くの人に愛され育まれてきた歴史があり、普遍性を備えているということです。
ローシェさんのレシピストックはまさに宝の山、とも言うべきものでしょう。さぁて、お次はどんなお菓子が出てくるのかな。

ところで。冬至にかぼちゃを食べると“風邪をひかない”“厄除け”といわれています。カロチンやビタミンEが豊富なかぼちゃを食べて、冬を乗り切ろうではありませんか。というわけで、パンプキンパイを登場させました。
たったいま、柚子湯からあがってきたばかりで、柚子の匂いが身体からふんわり漂っています。気分もぽかぽか~です。
寒がりなので苦手な季節ですが、こんな愉しみもあって…冬もなかなかいいものですね。



●『ルイジアナ・パンプキンパイ』470円

●「パパジョンズ」(本店)
 京都市上京区烏丸上立売東入ル相国寺門前町642-4
 TEL075-415-2655      定休日/火曜

※ブログ「パイ日和・おまけ」(http://pie-omake.at.webry.info/)、はじめました。よかったら、どうぞ。