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zoom RSS ラ フルネ(6) 『タルトタタン』

<<   作成日時 : 2017/02/12 18:33   >>

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大阪、地下鉄四ツ橋線・肥後橋駅から西へ5分ほどのところにある「ブーランジュリー パティスリー ラ フルネ」さん。
春日崇宏シェフと友美子さんご夫婦のお店。今年33歳とまだ若いシェフですが、1品1品のお菓子やパンは、すでにベテランのような完成度の高さ。新しい商品に出会うのに、これほど期待感の高まるお店も少ないのではないでしょうか。
第16回「3.14=π(パイ)の日 R」キャンペーンの対象商品は、伝統菓子の『タルトタタン』。
せっかくですから、ちょっとおさらいしましょう。“タタン姉妹のタルト”。20世紀の初め、パリの南、旧ソローニュ地方で旅籠屋を営むタタン姉妹が、普通のリンゴのタルトを間違えてひっくり返して、たまたまできたといわれるお菓子。
本来の作り方は、リンゴを山盛りにぎっしり詰めバターと砂糖をふりかけ2〜3時間ほど中心があめ色になるまでじっくり煮る方法ですが、カラメルでリンゴをソテーするやり方も多いですね。
では、春日シェフのタルトタタン、首尾はいかに。


●『タルトタタン』  辺8.5cm 高さ3.8cmほど。
画像
『ショソン オ ポム』に使っている、例のアンヴェルセ風の普通折りパイ生地(これが素晴らしい)の、2番や3番を集めた生地。

全体の1/3を超えるほどのヴォリューム。しっかり美味しい生地なのに、これが少しも出しゃばった感じにならないのですね。それだけ林檎の存在感とジューシーさに圧倒される、ということ。

使っている林檎は、この時期サンフジ。
薄くスライスして層に重ねて焼くのですが、その間の所々に、深く焦がしたカラメルのけっこう分厚い板を挟んでいます。へぇーっ、珍しいやり方。
仕上がりに酸味を補うアプリコットジャム。

春日シェフは学生時代に「デリチュース」のスライスタイプのタタンのシュルッと溶けるような食感に魅せられ、今回取り入れたとのこと。
櫛形に大きく切って長時間焼き込むオーソドックススタイルだと、芯まで完全に火を通すと、林檎の細胞膜は跡形もなく壊れてしまって、ネットリとした食感に。
それに対して、スライスにすると火の通りが速く、全体が均一に焼け、望みの食感が得やすいのでしょう。


画像では、大好物のタルトタタン、いただきまーす。
…… わぉ、鮮烈! ジューシーな林檎が口中に広がり、スルッと溶けて行きます。パイ生地が合の手。ふふふっ美味しいなぁ。

細胞膜をギリギリ残し食感をとどめながら、口に入れると噛んだ瞬間にジュースが溢れだすという、ちょっと劇的な瞬間を作り出しているのです。
鮮烈であると同時に、ほろ苦いカラメルを使ったことで、林檎だけでも十分に感動的なのに、輪を掛けてより大人の深い味わいに。静かに貪欲な味わいを追い求めていますね。うんうん、いいね。

いつもながら、フィユタージュの香りは豊かだし、食感の冴え(これだけジューシーなものを載せていて、帰宅後もまったく湿気ていないのはよく焼き切れているから)もあって、立体的な味わいを手に入れています。
定番の伝統菓子を作って、ここまで独自性を出せるというのは素晴らしいことだと思いました。お見事、堪能しました。


あれ れれっ、税込み300円って?! タルトタタンで、このお値段は初めてかも。
買わなきゃソンソン♪ と浮かれ気分でアピールしたいところですが、価格を抜きにしても、是非食べてほしいタタンです。



●『タルトタタン』300円  (※内税)

●「ブーランジュリー パティスリー ラ フルネ」
  大阪市西区土佐堀1-4-2  TEL06-6147-5267  定休日/月曜・他不定休  営業時間/10:00〜20:00

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