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zoom RSS サ・マーシュ(7) 『りんごパイ』『マロンパイ』『餡ダマンドシャポー』『チーズ豚パイ』

<<   作成日時 : 2017/02/03 18:49   >>

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神戸、生田神社の西側の道を山手に辿り、中山手の大通りを越えて一筋、西へ曲がって直ぐ北側、小粋なアプローチの奥にあるのが「パンと暮らしの サ・マーシュ」。日本のパン業界を牽引する西川功晃シェフの店。
店名の肩書きにある通り、暮らしに根ざして愛されつづける、親しみ溢れるパンやパイを開発してくれている。
今年の「3.14=π(パイ)の日R」キャンペーンの対象商品もいつも通り、心が安らぎ、食欲を旺盛にしてくれるメニューを揃えてくれた。目出度し。


●『りんごパイ』  9.5×9.5cm 斜辺14cm 高さ3.2cm 70gほど。
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定番のパイ。

取材の日にシェフからも話に出たのだが、林檎のパイ(アップルパイショソン)ほど作り手の個性によって仕上がりに差の出るものも少ない。
そういう意味で林檎のパイを食べれば、そのシェフの味覚や造形感覚の趣味が分かる。だから、商品選びの際には欠かせないアイテム。

西川シェフの場合は、パイ生地を、パイのイメージ通りパリパリした上がりにしたいとのこと。ショソンのような形なのだが、自由に浮かせず、三角の口が開かないように圧さえている。
狙い通り、パリパリとした食感が小気味良い。
フィリングの林檎はプレザーブタイプでわずかに形と食感を残している。ほんのり酸味が利いていて、甘味にコクがある。
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うーん、バランスがいいなあ。
毎日のおやつにしてもいいくらい、飽きのこない味わい。
“毎日林檎1個で医者いらず”というくらいだから、毎日買いに来る人がいてもおかしくないね。






●『マロンパイ』  6×6cm 高さ4.5cm 75gほど。
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こちらも生地のパリパリ感を活かした作りだが、さらに鱗片が細かく、チャリチャリとした食感。
トップには、フルール ド セルを載せていて、しっかりした塩味のアクセントを持たせている。

フィリングはゴロンと大きな渋皮栗の甘煮を中心にたっぷりのマロンペーストとダマンドを合わせたもので包み、さらにダマンドのみを少し補っている。
マロンペーストが多いことで栗の風味が強く、満足感が高い。



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普通はそれだけで終わるところだが、ほんの少しダマンド(粉を少し加えてふっくら感を持たせたもの)のみの部分を加えたことで、ホッと一息つくことが出来る。

攻めるばかりではなく、優しい心配りをしたことで懐の深い、強いのに優しさをも含んだお菓子になり得た。いいねえ。






●『餡ダマンドシャポー』  底径9.6cm 高さ5.2cm 110gほど。
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定番商品の『餡ダマンド』のアレンジヴァージョン。
シャポー chapeau は外観を帽子に見立てて。

こちらの生地はショソンナポリタンに近い作り方。パイ生地をクルクルと巻いて小口から切り、底生地と上から被せる生地の2枚を使っている。
フィリングは粒餡と柚子ピール、ダマンド。

焼き加減が難しい。白っぽく仕上げたいけれど、生地はフィリングが熱せられたときの蒸気で持ち上がらないといけない。強い火の方が持ち上がりやすいが、色が付きやすくもなる。その加減が名人の名人たるゆえん。

生地は周縁部分で2枚張り合わされて固定されているので、中央部分のみが蒸気圧で競り上がる。シェフは「別に難しい技術でもなんでもないですよ」とサラッと言う。
だとしてもこの円錐形は美しい。シャッポを脱ぎたくなるね。
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柚子の風味と香りが強く、どこか“お饅頭”的味わいにも感じるし、生地の割合も大きく、塩気はあるけれど比較的サッパリ味なので、ヴォリュームはあるのに全体に優しい食べやすい味わいになっている。







●『チーズ豚パイ』  14×5.7cm 高さ4.6cm 90gほど。
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昨年紹介した『ポークパイ』の進化形。

元々、豚まんの具(豚ミンチ、タマネギ、キャベツ)に少しプロセスチーズを加え、黒胡椒を利かせたものだった。
今回はややキャベツが減り、飴色タマネギのコクをベースにチーズがゴロゴロとたくさん入るようになった。黒胡椒は相変わらずよく利いている。

生地の焼きはやや浅めにして比較的浮かせている。ただ両端はキャラメル包みのように捻ってあり、この部分だけはカリカリと食感を別にして、楽しみを増やしている。
生地の張り合わせをやや緩くしつつ、完全には自由にしない工夫が、美味しい副産物を生んだといったところ。

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作りながら、“こんなのどう?”と、いくらでもアイデアが出てくるということなのだろう。
自由自在の創作力が伝わってくるね。








いつも親身になって、キャンペーン拡大に心を砕いてくれる西川シェフ。感謝しています。
能力の高さ、精神的なゆとり、そして有り余る体力が包容力の大きさを生み出しているように感じられる。業界広しといえども、これだけキャパが大きくて、偉そうじゃない人にはまだ出会ったことがない。しかも、茶目っ気があってチャーミング、ときてる。“味は人なり”とはよく言ったものだ。



●『りんごパイ』270円  『マロンパイ』270円  『餡ダマンドシャポー』270円  『チーズ豚パイ』270円  (※外税)

●「パンと暮らしの サ・マーシュ」
  神戸市中央区山本通3-1-3  TEL078-763-1111  定休日/火曜・水曜  営業時間/8:00〜19:00

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