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zoom RSS ツッカーベッカー エミル(2) 『マロンエッケ』『モーンエッケ』

<<   作成日時 : 2016/11/04 21:54   >>

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神戸市灘区、阪急神戸線・六甲駅から道なりに南東に5分ほど下ったところにあるのが「ツッカーベッカー エミル」(Zuckerbacker Emil)さん。
全国的に名を馳せる神戸の老舗「フロインドリーブ」出身(30年近くの修業歴)、秀でた焼きの技術を持つ奥村豊さんのお店。たしか1965年生まれと聞いていましたから、もうベテランの域に達しているシェフです。
以前ご紹介したように、生ケーキも魅力的なラインナップですが、今回は焼きっぱなしのコーナーから未紹介の2点をクローズアップ。
こちらの顔ともいうべき、“エッケ”シリーズです。


●『マロンエッケ』  7.7×5cm 高さ3.8cm 80gほど。
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派手さのない、一見地味なタルト。
それがここまで美味しいというのは、いかに基本がしっかりしているか、素材の持ち味を抽き出す技がいかに優れているかの証明だとも云えるでしょう。

パートシュクレとパートダマンドのタルトを四角く作るのがベース。
エッケ Ecke(角)という名前の由来でもありますね。ちなみに、シェフの造語だそうですよ。

渋皮栗の甘煮を半割にしたものを2つ並べ、シュトロイゼルをたっぷり振りかけて焼いています。チラッとアーモンドスライスも。

ふっふふふ〜これがねぇ、たまりませんぞ。
シュトロイゼルにぞっこん、なんてね、信じられます? ホロホロともろく崩れる絶妙の食感。ふわっと立ち上るバターのミルクっぽい優しげな香り。
いやいや、もっと直截的に食欲中枢を刺激する“匂い”といったほうが相応しいような。

ザクッサクッとした軽快な食感のシュクレもアーモンドプードル入りのようで素晴らしく芳ばしく、ダマンドの豊かな味わいとともに、全体の美味しさをガッチリと支えてくれています。
栗自体はほとんど何もしていないような、素直な甘煮。それが明確な味わいをバックグラウンドにしていながら、自然な栗の甘味が味わえるのですから、あらまっなんだか不思議。

肩の力の抜けた、気楽なお菓子という位置づけだと思うのですが、プロの技を痛感させられました。お見事です。




●『モーンエッケ』  7.7×5.3cm 高さ3.4cm 75gほど。
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同じベースにモーン(黒芥子の実)のペーストを棒状にして2本並べ、上から薄く延ばしたシュクレ生地をリボン状にしてクロス模様を描き、アーモンドスライスを散らして焼いています。

モーンのお菓子はドイツ菓子、ウィーン菓子ではポピュラーですね。
モーンは不思議な魅力を持っています。くぐもったような香りが特長で、とくに際立ったイメージはなく、どちらかというと地味な存在。

でも、全体にコクを与えるような奥深い味わいと香りは、食べつけるにつれて離れがたい魅力を放ち始めるのです。だから、現地では欠かせないアイテムとなっているのです。

このピースでは、シュクレの端っこ部分が余計に入って(ラッキー!)、存在感もあり芳ばしい香りも充満していたのです。が、それでもモーンも負けずに香っているのですから、天晴れ。
意外と力強い香りなのですね。嗚呼これは、私たちもなんだか癖になりそう。



ドイツ菓子を中心に、ヨーロッパの特徴的なお菓子を紹介してくれるお店。ドッシリと腰の据わったお菓子作りなので、どれも安定した味わい。比較的、地味な見掛けのお菓子が多いけれど、一度口にすれば、その美味しさに目を見張るでしょう。
なんて云うのでしょう、こういう無理に攻めないお菓子、大見得を張らないお菓子、やっぱり惹かれてしまう。なんともいえない多幸感があり、心があたたかくなるのです。



●『マロンエッケ』320円   『モーンエッケ』320円  (※外税)

●「ツッカーベッカー エミル」
   神戸市灘区日尾町2-3-17  TEL078-843-1880  定休日/水曜  営業時間/10:30〜19:30

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