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zoom RSS ラ・フルネ(4)夏の焼きっぱなしタルト3種『タルトシトロン』『桃&チェリータルト』『ココバナーヌ』

<<   作成日時 : 2016/07/27 21:36   >>

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大阪市、地下鉄四ツ橋線・肥後橋駅から西へ3、4分のところにある「ブーランジュリーパティスリー ラ・フルネ」さん。
期待が大きくて、お店へ行くのに自然に足が弾んでしまいます。味覚の相性もあるのでしょうが、日常のような何でもない顔をしながら、味覚の中枢にズバリと切り込んでくる精神のダイナミズムに参っているところがあるのです。
そんな中から、本日は、夏の焼きっぱなしのタルトレットをご紹介しましょう。


●『タルトシトロン』  径6.8cm 高さ3cmほど。
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パートシュクレにジャンドゥヤで和えたフィヤンティーヌを塗り、レモンカード風のやや固めのレモンのアパレイユを流しています。山盛りです。

3種とも、タルトはこうでなくっちゃね、というサクサク感。思わず膝を打ってしまいました。

アパレイユは、メレンゲの力を借りずともちょうどいい酸味。甘みに負けてしまわず、嫌なえぐみなどを感じない程度の刺激。
フィヤンティーヌの食感はシュクレのサクサク感の陰からほんの少しチャリチャリと感じられ、輪郭線がやや複雑に。楽しい賑わいがプラスされています。

檸檬の味わいをたっぷり楽しんだ後に、ふっとジャンドゥヤの風味が姿を現すところが面白いですね。
フィヤンティーヌの食感は即効性があるのに、それを和えているジャンドゥヤは遅効性。レモンカードに比べて溶けるのに時間が掛かるということなのでしょう。
少しの量なのに上手く溶け残って軽く時間差攻撃。レモンの酸味が残っているところへ、懐かしいような甘さのアンサンブル。この微妙さがいいね。

食べる前、こういうシンプルなレモンのタルトは、レモンとメレンゲだけでミルクチョコはなくてもいいかも、と一瞬過りましたが……、いやいや食べ終わって、あって良かったと思ってしまいました。それもこれもバランスがとてもいいからでしょう。
普通の“タルトシトロン”のような顔をして、その実、けっこう奥が深いのです。
フーム、満足満足。いつもながらお見事ですね。



●『桃&チェリータルト』  径6.8cm 高さ2.5cmほど。
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季節柄、桃の人気は高いとのこと。

でも、私たちはいままでに桃のケーキでどれだけ失望してきたことか、嗚呼。
とっても甘いフルーツだと思いがちですが、ケーキの中に入るとほとんどの場合、ボヤッと焦点がボケてしまう、とてもデリケートな果物。

ところが、どうでしょう。さらに濃厚なグリオットチェリー、こともあろうにコンフィチュールを合わせているというのです。むむむむ。

一口、ハグッ…… 思わず、目が点になってしまいました。
ワォ、美味しい、とても素晴らしく美味しいのですっ!

コンフィチュールも判るし、桃も明確に存在を主張しています。
シュクレにダマンドという定番の上に置かれたコンフィチュールはほぼダマンドと一体になって濃厚な味わい。
シュクレのサクサク感とともに、圧倒的に強い存在感を呈しているのです。
半割のアーモンドも弾ける芳ばしさが間の手になって、じつに利いています。

逆にそのことが濃厚な色合いのバックグラウンドとなって、桃の味わいが浮き上がって感じられる。
ふぅぅぅ天晴れ、お見事、味覚の錯覚効果ですね。



●『ココバナーヌ』  径6.8cm 高さ3.3cmほど。
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サックサクのシュクレに、ダマンドのアーモンドをココナッツに置き換えたクレームココを敷き、ラム酒とスパイスでカラメリゼしたバナナとクルミ。
ライムのゼストがチラチラと。

南国っぽくけだるく爛熟した味わい。

かと思いきや、どこかスッキリ。
スパイスが利いています。おやおや、コリアンダー? カルダモン? 
わずかなスパイスだというのに、バナナとラム酒、ココナッツという懶惰を誘う組み合わせから、俄然、覚醒へと引き戻す強さを持ってるのです。ひゃあぁ驚き。
それでいて、懶惰トリオの甘く気怠い豊満な味わいはパーフェクトに満足させてくれるのですから。

しかもクルミの芳ばしいこと。バナナとクルミはいわば定番の組合せ、安定感があり、満足感を2倍にも3倍にも高めてくれます。

いやぁ、何十年お菓子を食べてきているというのに、まだまだ驚くことがあるのですねぇ。
これだから、自分の足でお店を見つける食べ歩きは止められないのです。メディアに教えられたのでは驚きはありませんからね。
うんうん嬉しい! お見事です。


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季節のタルトは、フルーツを載っけてしっかり焼き込めば美味しくなるはずのもの。
それだけに止めないのが春日シェフらしさ。一工夫を加えることで、ありきたりのタルトの世界を脱して、「ラフルネ」のタルトに。
この新鮮な感覚、嬉しいですね。


“タルトって、季節を愛でるお菓子”なのだなぁと今更ながら思いました。
青空に入道雲、木蔭でひと休み…… そして手には、夏の絶品タルト!



●『タルトシトロン』360円(389円)  『桃&チェリータルト』340円(367円)  『ココバナーヌ』330円(356円)   (※内税外税両方併記)

●「ブーランジュリーパティスリー ラ・フルネ」
  大阪市西区土佐堀1-4-2  TEL06-6147-5267  定休日/月曜、他不定休 営業時間/10:00〜20:00

  ※ブログ「パイ日和おまけ」では、こちらのパン&お菓子をご紹介しています。

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