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zoom RSS 新店登場!ショコラトリー・パティスリー・ソリリテ(1)『タルトショコラ』『タルトキャラメルポワール』

<<   作成日時 : 2015/12/25 21:37   >>

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注目の新店登場です! 2015年11月17日オープンの「ショコラトリー・パティスリー・ソリリテ」さん。大阪市西区江戸堀、地下鉄・肥後橋駅から西へ6、7分のところにあります。

木の扉を開けると、凛とした空気、どこか落ち着いた雰囲気。
入って左手がチョコレートコーナー。ボンボンショコラ(7種)やタブレット(5種)などが美しく並んでいます。右手には、焼菓子12種ほど。正面には、端正で美しい姿の生ケーキ、チョコレート主体の茶色系。
オーナーシェフは、1980年大阪生まれの橋本史明さん。最近、新人輩出の目覚ましい「なかたに亭」の期待の星といえそうなシェフです。
今回、中谷シェフと、「ラクロワ」の山川シェフ(橋本さんとは同期)のご両名に「よかったら行ってみてくださいね」と言われていたのです。

さて。お母さんがクッキングスクールに通われていたこともあって、中学、高校の頃からお菓子作りを始めていたという橋本さん、「膨らまないシュー生地とかね」とニコニコ。現在ショコラティエなのに、その頃はチョコが好きではなかったそうです。
高校卒業後、辻製菓のフランス校から帰ってきてぶらぶらしているときに、徒歩圏内でお店の雰囲気も良かったので、何気なしに面接を申し込んだのが、「なかたに亭」。
たまたま電話を受けた中谷シェフが「いま募集はしてないねんけどな、取りあえず1回来てみるか」ということに。面接を受けてみると、どこが気に入られたのか「募集してないねんけどな」と釘を刺されつつ「来るか」の言葉が。「いいんですか、来ます」と、ほいほいお気楽な新人さんの誕生になった由。
「なかたに亭」がチョコレートで有名ということも知らないままの入店。そこでチョコレートにもいろいろあるんだということを知ったのが、ショコラトリーを開く道のスタートになるとは、本人もその当時は思わなかったことでしょう。結局、合計で9年強もお世話になったのだとか。
ほかに、名店、名人のお店をいくつか経験していますが、なかでもルレデセールに選ばれたお店として信頼の篤い「オリジンーヌ カカオ」のオープニングスタッフとしての3年も多大な影響があったことでしょう。

今では当然ながら、チョコレートに懸ける熱意が店に充満しているといった趣き。
さぁて、その想いの深さをそろそろご紹介するとしましょう。


●『タルトショコラ』  径6.8cm 高さ1.7cmほど。
画像
アーモンドプードル入りのパートシュクレの土台に、クラシックショコラのクラムをたっぷり敷き詰め、その上からガナッシュ。
トップに、カカオニブに砂糖掛けした『ロンドカカオ』が一枚乗っています。
タブレットの『カカオニブ』にも同じものが使われています。お気に入りの商品であり、他の商品にも応用が利くのですね。

タルトショコラでクラムやビスキュイを敷くのはとくに珍しくはありませんが、明確な意図があるようです。
クラムを敷くことで、ガナッシュがシュクレによく馴染むように。
と同時に、いやそれ以上にチョコレート感を強く感じさせながら軽さを出したかったから。チョコの質感は残しつつ、重すぎないようにと、相反するような味わいを作り出したかった、ということのようです。

ガナッシュは、チョコビック社のエクアドル産カカオ分70%のものを使用。

普通タルトショコラに使うフィリングは、ガナッシュかアパレイユがほとんど。それには生クリームが必須ですし、ほかにもバターや卵などもよく使われます。
が、カカオの香りをマスキングするものは極力使わないようにしているとか。
このタルトの場合、牛乳少しで伸ばしたもの。固まるのに時間はかかりますが、逆に食べる時にスーッと溶けてくれるのだそうです。

果たせるかな……、ほぅぅ、溶け心地のなめらかさは尋常一様のものではなく、音も無く静かに溶けるといった感があるのですね。
もちろんチョコレートの香りや味はストレートに伝わってきます。芳醇で力強い。
だけど、溶け心地のあまりの素晴らしさに、チョコの華やかさよりも静けさのイメージを抱いてしまうほど。砂糖も控えめだから、くどさがなく、サラリと食べられ、余計に落ち着いた静けさに引き込まれるのでしょう。

なんて、キレが良く軽やかなのでしょう! 
70%ですから重厚な味わいなのですが、少しも重苦しさを感じません。クラムのおかげもあるのでしょうが、チョコレートの味わいを満足しつつ、少しもしつこく感じないのですねぇ。

シェフが子供時代に好きになれなかった、口の中のベターッと重いまとわりつきを回避して、気品のある清澄なチョコレートの世界へ。
と、うっとりしていたら、トップのロンドカカオがパキッと固い歯応えで、おっと驚く仕掛けも。どこか遊び心を感じさせて飽きさせません。

いやぁ、お見事!




●『タルトキャラメルポワール』  径6.5cm 高さ4.8cmほど。
画像
パートシュクレにカラメルミルクガナッシュをたっぷり流し、クルミのローストを散らし、シロップによりコンポートした洋梨のスライスを並べ、アーモンドのビスキュイを敷いて、洋梨のムース。
センターに、これまたたっぷりのカラメルソース。

一見複雑のようですが、味わいはシンプルにガナッシュのえもいわれぬ旨味とカラメルソースのほろ苦さを楽しむものに仕上がっています。

ナイフを入れると、とろ〜っ。
カラメルソースがしどけなく流れ出てくる感触には、思わずそそられてしまいます。

その期待を裏切らない、苦みを含んだ力強い味わい。
カラメルミルクガナッシュの濃厚で官能的な味わいに引けを取らない、強力な組み合わせの妙。素晴らしいですね。

ムースとコンポートの洋梨は無くてはならないカンバスのような存在。強い主張をしないからこそ、白いバックとして軽やかさや瑞々しさが際立っているのでしょう。

このタルトのポイントは、洋梨をカラメル和えにしなかったこと。カラメルをムースにしなかったこと。
分量的に洋梨を全面に押し出しながら、濃厚なカラメルとガナッシュを強く主張させることで、菓名通りの印象を創り出した絶妙のバランス感覚。
うん、お見事です。




『ソリリテ(SoLiLite)』という名前は最初 solitude に近い、何かの性質を表す言葉だろうと仏語辞書を調べたら出てこないので、はて? と思っていました。造語だそうです。
souvenir   lier,liaison  liberte の3つを合成。 = 想い出、繋ぎ合わせる、自由。
お菓子を通じて人と人が出会い、素敵な想い出が作られる。そこに華を添える自由な発想のお菓子作り、お店作りができれば、という想いが込められているようです。



●『タルトショコラ』350円  『タルトキャラメルポワール』500円  (※外税)

●「ショコラトリー・パティスリー・ソリリテ」
  大阪市西区江戸堀2-2-5  TEL06-4980-8518  定休日/火曜  営業時間/10:00〜19:00

  ※ブログ「パイ日和おまけ」では、こちらの生ケーキ&チョコレートをご紹介しています。

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