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zoom RSS ルグリニョタージュ(3)『ピスタチオのシブースト』『ライムのタルト』

<<   作成日時 : 2015/10/31 21:57   >>

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大阪府箕面市、箕面市役所の東向いのビルにあるのが「ル グリニョタージュ」さん。
フランス菓子のお店ですが、どのお菓子にも一家言あり、独自の道を切り拓いている希有の存在です。


●『ピスタチオのシブースト』  径7.5cm 高さ3.8cmほど。
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ピスタチオなのに500円以下なのですね? 
と問いかけると、「生地に使うならともかくクリームですからね、なんぼも使ってませんよ」とのお答え。

なのに、そのシブーストクリームはたっぷり香っているのです。おぉ!

自虐ギャグを連発しがちな岡野幸浩シェフはお菓子に対する造詣の深さでは、関西でも有数の一人。
あらゆるお菓子の歴代のレシピを諳んじているほど。しかもその知識に押しつぶされるのではなく、批判的に独自の見解を導き出しているのです。

シブーストに関しては「甘過ぎるでしょ、それにカラメリゼはその場で食べるならともかく、持ち帰れば必ず泣きますよね」ということで、シブーストクリームはイタメレをやめて、甘さを控えたフレンチメレンゲを合わせ、カラメリゼは色だけのレベルに抑えています。

というと、大人しいシブーストだと思いますよね。
ところがどっこい。主張だらけ。

器はパータフォンセで塩気が利いていて、醗酵バターの香りが時折チーズっぽく感じます。フラン生地を流してグリオットチェリーが5、6粒もゴロゴロ入っています。フランの卵の香りも感じるし、グリオットの酸味もしゃしゃりでてきます。
色だけのはずのカラメルも上に、オレンジ風味のナパージュが。
単独でちょびっと口にして、かなり香って健闘していたはずのピスタチオが陰が薄くなるほど。
シブーストが甘いだけではない、可能性にあふれたケーキだということはよく分かったけれど、“ピスタチオ党”としては、ピスタチオではじまってピスタチオで終わっても良かったのだけど。

ふーむ、難解なシブーストになってしまったような…… 岡野シェフ、今頃、「わかっとらんなぁパイ日和」と不敵な笑みを浮かべているかな?  くーっ、目に浮かぶ!




●『ライムのタルト』  径7cm 高さ4.8cmほど。
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こちらは、味も構成もスッキリ(あははっ)。

シュクレ生地にフィアンティーヌのチョコ掛けを薄く塗って。ライムのクリーム、なかにたっぷりのフランボワーズのジュレ。
上にフレンチメレンゲを絞って、ライムのゼストをチラチラ、フランボワーズが2個。
ふふうぅ、うっとりするような美しい姿ですね。

なんといっても、ライムの魅力が全開。
ライムクリームのキリッとした味わい。もちろんたっぷりした甘さもあるのですが、酸味のキレがよく、視覚だけでなく味覚の方でもう〜っとり。
フランボワーズがさらにエッジを利かせているのですが、少しも嫌みではありません。ライムもフランボワーズも酸味のトゲを感じさせませんね。甘酸っぱいというレベルを通り越して、結構酸っぱいのですが。
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おそらくフレンチメレンゲ(独特の舌触り)がいい働きをしているのでしょう。
例によって甘みを抑えたメレンゲなのですが、トゲを隠してベールに包み込むのに適度な甘さ。
この微妙なバランス感覚。見事というしかないですね。
ミルクチョコでコーティングされたシュクレのサクサク感も、イキイキとした印象にずいぶん貢献しています。


隅から隅まで充実していて、大満足。いいですねぇ。





作り手の意図の伝わるケーキを作ることではトップクラス。腕もセンスもとびきりなので、有名になって当然なのに、なぜか孤高の存在に。作りたいケーキをじっくり作り込める環境を欲して、あえて名前が出るのを避けているようなところがあるからなぁ。
天の邪鬼の繰り出す直球、変化球、多彩な才能をばっちり受け止めてみせる覚悟はありますから、惜しみなく披露して欲しいものです。



●『ピスタチオのシブースト』486円  『ライムのタルト』486円  (※内税)

●「ル グリニョタージュ」
  大阪府箕面市西小路3-1-9  TEL072-725-6600  定休日/不定  営業時間/10:00〜20:00 

   ※ブログ「パイ日和おまけ」では、こちらの『モンブラン』をご紹介しています。

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