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大阪府吹田市、JR京都線千里丘駅の北4、5分のところにある「パン デ キラン」(Pan de Kiran)。 ネパール人シェフ、キラン・パンデさんの店。名前をひっくり返すとフランス風の店名に。 パンを作るため生まれたような名前だなぁ。その名に恥じないしっかり焼き込んだパンが並んでいる。目当ての天然酵母のものや、ライ麦パンは午後1時半以降ということで空振りに終ったけれど、次回を期すに足るだけの満足感が得られた。 最近流行りの店のような派手なきらびやかなパンはない。その代わりじっくりと腰を据えて付き合えるパンだ。まずは、商品の紹介から。 ●『クロワッサン』 6.7×14.5cm 高さ5cmほど。 ![]() 国産小麦100%、四葉バター使用。 その割りには安い160円。 最近、ケーキ屋のクロワッサンのようにバターたっぷり砂糖たっぷりのお菓子のようなクロワッサンが増える中で、しっかり粉の焼き込みの香りで引き付ける力を持っている。 いかにもパン屋らしいクロワッサン。甘みもやや控えめで、生地の旨味を味わえる。 もちろん、バターの香りも十分に漂ったうえでの話。 ![]() 端の方はパリパリの強い食感。 層は薄く儚いほどなのに、その1枚1枚が強く、しっかりした食感、存在感を残し、いかにもクロワッサンらしい。 いいんじゃないだろうか。 ●『マロンペストリー』 径11cm 高さ3.2cmほど。 ![]() デニッシュ生地に、フランス産のマロンペーストとクレームダマンド。 周囲から巻き込み、中央に国産の渋皮栗、周囲にココナッツの細切り。 ココナッツが芳ばしく、よく焼けている。個性の強い香りなのに栗の邪魔をしていない。 香りの強いフランス産のペーストでココナッツに対抗しつつ、われわれ日本人にとってはいかにも栗らしい香りの国産の渋皮栗に華を持たせている。 このバランス感覚は絶妙だ。 生地のザクザク感も良く、大きさも十分で、なんとも食べでのあるペストリーだ。いいね。 ●『チョコとくるみのデニッシュ』 径11cm 高さ3.5cmほど。 ![]() 国産小麦100%、四葉バター使用。 デニッシュ生地を刻んで銀皿に盛り、中にクルミを忍ばせ、トップにチョコチップをちりばめ、粉糖で仕上げたパン。 ギリギリまで焼き込まれたデニッシュ生地全体のザクザク感の強さ、トップの方はサクサクと軽快。 これぞ、クロッカン! と呼びたくなるような食感の見本。 そこで出会うクルミのシャクシャクとした食感、芳ばしさ、味わいのコクの深さ。 ハードに迫る強い味わいを、可愛く甘くまとめているのがチョコチップ。 “えも言われぬ”と、つい大げさなことを言いたくなるね。デニッシュ系で、このような力強い味わいに出会えるとは驚きだ。 なお、いつもの書き手も手放しで誉めていたことを明記しておこう。 キラン・パンデさんは現在35歳。ネパールの観光客相手のレストランの2代目さん。若くして父上と共同で経営に務めていたが、日本人との結婚を期に来日。奥さんの知り合いの店、岸和田の「シャンソニエ」という店で5年、梅田丸ビルにあった「パンカンテ(中津に移転)」で3年の修業の後、当地で独立。 お子さんに自分で焼いたパンを食べさせたいというのが、修業の動機。 だからこそ、身体に悪いと思われる材料(イーストフード、合成着色料、保存料、香料、マーガリン、ショートニングなど)を排し、国産小麦などいい素材を使うようにしているとのこと。 塩はネパール人らしく、ヒマラヤの岩塩を使っている。店にも飾ってあった。調理用とパン用に塩の色の濃淡も使い分けているのだそうだ。場所柄か、その割りに安い価格設定が嬉しい。 キランさん、優しい微笑みの奥に、キラリと光る眼差しにインテリジェンスを感じるし、穏やかなユーモアの持ち主でもあるようだ。 楽しみな店とまた1軒知り合うことができた。 ●『クロワッサン』160円 『マロンペストリー』230円 『チョコとくるみのデニッシュ』200円 ●「パン デ キラン(Pan de Kiran)」 大阪府吹田市長野東3-20-103 TEL06-6875-6013 定休日/月曜・第1&3日曜 ※ブログ「パイ日和・おまけ」(http://pie-omake.at.webry.info/201108/article_2.html)にも、このお店のパンを紹介しています。よかったら、どうぞ。 |
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