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シェフの三輪千鶴さんが出産、育児のためにしばらく『二層プリン』(お店の顔ともいうべきプリン)とほんの少しの焼菓子だけの営業になっていた「キュイ・ドール Miwa」さん。京都・北白川のお店、斜め前に京都造形芸術大学があります。 最近になって、品数を少し増やすことができるようになったそうです。とはいっても、まだ自宅にキッチンを移し、育児の傍らの作業。生ケーキ、焼菓子共に5種類程度、だったかな。できる範囲で、一歩ずつといったところなのでしょう。 いえいえ、少しずつでもいいんです、彼女独得の繊細でいて豊かな味わいの世界が復活しました。祝! 再開 & 再会。 ●『金柑と伊予柑の焼きタルト』 辺9cm 高さ2.5cmほど。 ![]() 少し塩味のタルト、と書かれています。 以前から、このパータ・フォンセを単独の焼菓子『塩味のフォンセ』として出していました。 なんでもないようなシンプル極まりないお菓子だけど、生地の滋味がじんわりと伝わってきて、私たちも気に入っています。 ということで、三輪さんのお得意の生地。 ダマンドには例によってローマジパンが入っているのでしょう。相変わらず豊かで円やかで、ホッと心落ち着く味わい。 表面の、金柑の薄切りと伊予柑は焼き込まれてキリッとした酸味が迫ってきます。 パーツ、パーツが充実し切っていて、どこもかしこも満足度が高いというのに、少しも煩くならないんですからね。彼女のバランス感覚の鋭さは端倪すべからざるものがあります。 なんといっても金柑、伊予柑の酸味に、塩味のフォンセを持ってきたところ。 梅干しで分かるように酸味は塩気と出会うと味が尖ってきます。それを敢えて選ぶセンスが素晴らしい。 自分のダマンドの包容力に自信があってのことでしょう。 その見込は見事に当たって、強い刺激を楽しませながら、食べ終って、ほっこりと優しい気持ちになっているのです。 ![]() これぞ、私たちが愛する千鶴さんワールド。 といっても、その世界に一気に引きずり込まれる強引さではなく、ふと気付いたら、あららん、いつしか三輪さんの世界でのほほんと…的な感じなのです。 楚々とした少女のような三輪さんがお母さんなのですねぇ。赤ちゃんの世話をし、食事を作ったりしていると、無性に大人っぽい味に惹かれるのではないかと思います。このタルトも以前のケーキに比べて、優しさだけでない強さが出ていると感じました。気のせいでしょうか。 人の親になるという大きな体験をして、また新たな世界が開けつつあるのかもしれませんね。 ●『金柑と伊予柑の焼きタルト』350円 ●「キュイ・ドール Miwa」 京都市左京区北白川上終町11-2 TEL075-711-2322 定休日/月曜・第三火曜 ※ブログ「パイ日和・おまけ」(http://pie-omake.at.webry.info/201103/article_12.html)にも、このお店のお菓子を紹介しています。よかったら、どうぞ。 |
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