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zoom RSS フリアンディーズ (2) 『栗のパイ』

<<   作成日時 : 2006/10/31 14:55   >>

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吹田市山田にある「フリアンディーズ」さん。2回目の登場(1回目は2005年6月16日)です。
同じ名前のお店があちこちにありますが、経営は別です。friandise=「お菓子、甘いもの」という意味だけにありがちな名前。
でも、ここ吹田の綿本さんが作り出すケーキはまたとないオリジナルのケーキづくりの精神に貫かれています。
それは高度なアマチュアリズム。シュガーアートの達人である奥さんの貴子さんも含めて、有名店などでの本格的な修業経験がないそうです。
だからこそ、ルールに束われることなく、自分が美味しいと思うスタイルに一直線に邁進できるのでしょう。原価計算もアバウトなお得感いっぱいの素材重視のケーキが並びます。

それと、添加物など不健康なものは口に入れても不味く感じるということで、エッセンス類も含めて一切使わない方針。ケーキの命でもある砂糖についても極力、量を減らそうとしているようです。
「素材そのものが一番美味しいねんから」とパティシェの存在意義を否定するようなことも、平気で口をついて出てきます。その素材にかける意気込みは大変なもので、いいものを少しでも安くと、いろいろな仕入れルートを探したり、手間ひまを惜しまず働いている方です。


画像
●『栗のパイ』  径5cm  高さ4.5cm  40gほど。
このパイの栗も、殻のまま届けられた和栗を夫婦の夜なべ仕事で1個1個手で剥いているのだとか。“丸ごとの栗”は、全部夜なべの栗です。

じつは私も故郷から毎年10kgほど送ってきていた時期があり、自分で剥いた経験があります。最初はわぁ嬉しい〜と弾んでいた気持ちが、いざ作業を始めると右手の親指は包丁でガタガタになるし、時間はかかるし肩は凝るし、目は血走るし…で、へとへとに。ちょこっとだけ気持ちがわかります。

訪ねたこの日も、夜、一瞬仮眠したあと夜中の3時半まで剥いていたとのこと。もうそのことだけでも頭が下がりますね。
基本は、渋皮を少し残したままの状態で何回か茹でこぼし、その後ヴァニラビーンズを入れたシロップで炊いて、ラム酒の入ったシロップにドボンと浸けたもの。

画像その栗を使ったパイの構成は単純で、浅いマロングラッセ状のものを少なめのクレームダマンドを挟んで折りパイ生地で包んで焼く。それだけ。
パイのバターは発酵バター。オーブントースターで2分ほど温めなおして食べると、まずパイ生地の香りの豊かさに納得。全体に薄味で、ほとんど茹で栗をそのまま味わっているような錯覚! 

でも、ゆっくり味わっているとダマンドのほのかな甘さ、ラム酒のかすかな香り、パイ生地のリッチな風味が、和栗の素朴でいながら馥郁とした香りを引きたてているのがわかります。
最初、一瞬味付けを忘れたのでは、と思う程の薄味ですが、1個食べ終わって「いいものを食べた〜」というしみじみとした気分に。毎日でも食べたくなりますね。ここが綿本さんの狙いなのでしょう。ここにしかない、個性的な栗のパイです。


毎日、素材と向きあって、より一層素材の持ち味を前面に押し出そうと懸命ですので、明日にはケーキの姿や味がかわっている可能性がないではありません。
が、それもひとえに、綿本さんの熱心さのなせる技なので、温かく見守ってくださいね。



●『栗のパイ』250円

●「フリアンディーズ」
  吹田市山田西3-57-18   
  Tel06-6878-2522       定休日/月曜

※ブログ「パイ日和・おまけ」(http://pie-omake.at.webry.info/)、はじめました。よかったら、どうぞ。

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